関東に広がる放射能汚染地帯2011/09/28 20:27

群馬県を含む広域放射能汚染マップ
 9/27、文科省が 最新の放射能汚染マップを公表しました。これまで、栃木県、茨城県までのデータが公表されていましたので、これで北関東のデータがそろいました。
 私は正直ショックを受けました。早川群大教授による 放射能汚染マップも見ていましたので分かっていたつもりでしたが、あらためて地表の汚染状況を見せられると本当に暗い気持ちになります。福島から栃木へと続く放射能汚染ベルトは、群馬県でむしろ広がっていることが分かります。事故直後からモニタリングデータには注意してきたつもりですが、行政が提供するデータは見事に汚染地帯から外れた所で測ったものでした。県庁所在地の前橋市、宇都宮市のモニタリングポストは、放射能拡散をキャッチできませんでした。私は、宇都宮、前橋のデータを見て、この辺はまだ大丈夫と思っていたほどです。そのころは、むしろ、東京のデータの方がひどかったのです。でも、実際は栃木、群馬の山沿いを放射能雲が流れたのです。
 今回発表された汚染レベルは尋常ではありません。これまで私は自分の計算で 東京のセシウム残留レベルが1平方メートル当たり7000ベクレルと見ていました。前橋や宇都宮はこれより低い値でした。ところが、群馬県北部では、1平方メートル当たり10万から20万ベクレルの放射性セシウム汚染が見つかっています。私の住む足利市のすぐ隣の桐生市でもそのレベルです。渡良瀬川上流のみどり市で28万ベクレル! 赤城山のワカサギのセシウム汚染も当然の結果でした。チェルノブイリ原発事故では55万ベクレル超で強制移住、18万5千ベクレル超で移住権利、3万7千ベクレル超で汚染管理ゾーンとされました。何と福島原発から200km以上離れた群馬県でも県全域の半分近くが管理ゾーンとなってしまいます。
 この汚染地図は群馬、栃木、茨城県境でぷっつり切れています。しかし、今後、長野県、新潟県、また南関東でも調査が進めば、関東を覆う放射能汚染の実態が明らかになります。もはや関東は放射能汚染地帯なのか。ロシアの エルミタージュ美術館が放射能汚染を理由に群馬県立近代美術館での展覧会を取りやめました。海外から見れば、関東も、あのチェルノブイリ周辺地帯と同列に見られているのです。
 ほんとうに取り返しのつかないことが起こりました。それにしても、今頃になって汚染状況が調査され公表されるのでは遅過ぎます。

文部科学省及び群馬県による 航空機モニタリングの測定結果について(参考2:文部科学省がこれまでに測定してきた範囲及び群馬県内 の地表面へのセシウム134、137の沈着量の合計)
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1910/2011/09/1910_092714.pdf

(追記)埼玉県、千葉県の汚染地図が発表されました(9/29) http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1910/2011/09/1910_092917_1.pdf

コメント

_ エル ― 2011/09/29 07:56

こちらのブログも必見です。
http://onodekita.sblo.jp/pages/user/iphone/article?article_id=48208292
院長の独り言「全面マスクー汚染拡大を防ぐ必要があるところ」

_ nakagawa ― 2011/09/29 23:28

tomtittotさんの予想どおり南関東の調査結果が発表されましたね(埼玉と千葉)。
http://www.asahi.com/national/update/0929/TKY201109290441.html?ref=rss

汚染の範囲がベルト状に伸びてきてました。

※コメントの受付件数を超えているため、この記事にコメントすることができません。

トラックバック