原発なしで電気は足りる〜序2011/11/17 06:13

原発なしの電力
 「電気が足りないから原発は必要」あるいは「電気のことを考えれば仕方ない」・・・学校で生徒たちに聞いてみると、意外にこの答えが多いことに驚きます。これだけの事故を経験していながら、なんで!?と思う反面、彼らがそう思うのも当然かもしれないと思います。今の高校生たちは、生まれた時からスイッチポンの世界で生きています。電気のない生活など想像もつかないでしょう。また、彼らの情報源はほとんどテレビです。事故後、節電キャンペーンの大合唱で電力危機感を刷り込まれています。それと、これが決め手だと思いますが、実際に停電を体験させられたことです。放射能の怖さは体験できませんでしたが、停電の不便さを身をもって体験しました。私は、今でもあの停電は電力危機演出のための「計画的停電」と思っています。
 高校生だけでなく多くの人たちがいまだに「電気が足りない」と思っています。原発止めたら電気はどうするの?と聞かれます。原発の危険性を理解しても「でも、しかたない」「すぐには止められない」と言われます。脱原発は理想論、現実は減原発などと言い始めています。これらは、すべて電力不足への危機感、停電への恐怖にもとづくものです。
 マスコミ総動員でくりかえしくりかえし「電気が足りません」「節電しましょう」というメッセージが送られてきます。これがエネルギー大量消費社会の見直しであるならば大賛成です。しかし、今送られてくるメッセージは、「原発が停止しています」→だから「電気が足りません」「節電しましょう」というメッセージなのです。そんなプロパガンダの中で、知らず知らずのうちに「電気は足りない」「原発がないと・・・」と頭の中に刷り込まれてしまうのです。ウソも百編言えば本当になる式に。
 実は、原発を再稼働させるにあたって最大の論拠となるのは、ストレス評価や安全審査ではありません。「電気が足りない」から・・・仕方なく・・・ということになるでしょう。それが日本式です。それがよく分かっていて、国も電力もそういう流れを作ろうとしているのです。
 さて、悲観的な話が長くなりました。実は今回私が言いたいことは「原発なくても電気は足りる」ということです。またかと思われるかもしれません。そうです「また」です。国を見習って、繰り返しくりかえし言い続けなければいけません。
 1億6297万キロワットという数字、これを頭に入れておきましょう。これは今月1日に国が発表したもので、いわば公式データ。原発なしでどれだけの電力を賄えるか?という数字です。たぶん国は初めてこの数字を出しました。意外と大きいな!と私は思いました。「なんだ、やっぱり足りるじゃん」!!!!
 詳細は次回以降・・・

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