信じられないのは温度計ですか?それとも東電ですか?(日記)2012/02/13 20:26

「木で鼻を括る」東電記者会見
 昨日から今日にかけて、腹が立ってしかたありません。このところ2号機の温度が上昇していましたので、毎日東電が発表するデータを見ていました。理系のクセなのか、数字やデータのついついこだわってしまいます。徐々に上がっていく温度を見つめながら、原因はなんだろう、また部分臨界が起こっているのではないか、そもそも原子炉の中はどうなっているのだろう?と・・・
 ところが、80℃を超えたとたん「温度計の故障」なんてあっさり言い放つ東電に、激しい怒りを憶えます。それにしても東電の対応はある意味予想通りでもありました。これまでも、怪しいデータが出ると「計器不良」、原子炉水位、温度、圧力など重要なデータを後で訂正したり、あげくの果ては臨界を示す物質を検出したと言った直後に間違いだったと言ったり、そんなことは何度もくりかえしてきたからです。
 はっきり言って、東電が出してくるデータは第三者による検証が不可能です。いまだに現場は、東電が押さえて管理して支配しているのですから、データは東電の手のうちにあります。今回も東電が温度計の故障説を出したとたんに、保安院はそれを容認するという手回しの良さ、本来ならば保安院が現場に乗り込んで検証するくらいは当たり前です。事故を起こしている当事者の東電から現場の管理権限を取り上げて国が直接管理すべきです。もっとも国にその能力があるとは思えませんが。能力が無いなら原発はやめましょう。
 低い温度を示している温度計は正常なのですか。そもそも問題の温度計もついこの間まで正常と言っていたのではありませんか。都合の良いデータを出しているうちは「正常」で、不都合なデータを出し始めると「故障」。どうも、科学とは別次元の話のような気がしてなりません。注水後に温度が下がり始めたときは、注水によって冷却されたと言っていました。下がるときは正常なんですね。都合良過ぎます。
 東電は、キセノンが検出限界値以下だから再臨界はないと言っていますが、キセノン測定装置の不良は考えないのでしょうか。(12日午前3時にキセノン検出という情報が東電から出てすぐ否定されたという情報もあります)
 今日は280℃にまで上昇しています。温度計の近くで部分臨界が起きたとか、溶岩のようになった燃料が温度計に接触しているとか、という可能性はまったくないのでしょうか。そもそも、炉内の状況はすべて想像なのです。信頼性の乏しい限られたデータとシミュレーション計算でああだこうだ言ってるだけです。それも東電のさじ加減一つで結果が変わるのです。
 もしかしたらみんな東電に振り回されているだけなのではと思うこともあります。バカらしくなってきます。想像しても仕方ありません。もうメルトダウンしてメルトスルーして原子炉はもぬけの殻、格納容器も突き破って地下でマグマになっていると思って、物事を見た方が良さそうです。
 今日は「日記」として書きました。