6/20国会・都議会・市議会~民主主義の危機(日記)2012/06/21 06:06

傍聴席に向かってブーイングする石原都知事(朝日新聞より)
 ドサクサマギレ、ヒラキナオリ、スルー・・・日本の政治が、危機に対して、ではなく、危機に乗じて!、動いているんじゃないかと思う今日この頃。6/20、この日はそんな事を考えさせるいろいろな出来事がありました。
  その一つ、東京都議会で原発都民投票条例案が否決されました。以前ブログの書きましたが、32万人もの署名による直接請求をかくもあっさり切り捨てた「議会」っていったい何なのでしょう。上の写真は騒然とする傍聴席に向かって「威嚇」する石原都知事です。都民の願いは「私たちの意見を聞いて欲しい」という至極まっとうなものです。代表民主制が行き詰まって、直接民主制も否定されれば、行き着くところは専制ファシズムという危機感を抱かざるを得ません。
  また、国会では原子力規制委員会設置法が可決されました。あろうことか、消費税を巡るドサクサに紛れて「原子力基本法」を書き換え、原子力の「軍事利用」への道を開きました。原子力基本法は原子力の憲法、これまで原子力の研究や利用を「平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に」とした基本法第二条に「我が国の安全保障に資することを目的として」という項目を追加していたのです。自民党の修正要求で入り込んだものですが、何の議論もなしにスルーされました。我が国の安全保障のためと言うのは、詰まるところ北朝鮮やイランの主張と同じ論理です。これと合わせたように宇宙航空開機構法も改正され「平和目的」限定条項を削除、宇宙開発を「安全保障」のために行えるようにしました。これで将来的に長距離核ミサイルを持つ事も夢ではないということです。こんな大事なことが裏でコソコソ決められていました。次の参議院ではしっかり審議してストップをかけることを期待しますが、消費税の話に隠されそうです。
 そして、地元では桐生市の議員除名問題、これについては昨日のブログに書きました。
 6/20だけで、これだけのことが起こっています。もはや、議会制度は機能不全に陥っているように思います。民意をくみ上げるシステムになっていません。国民不在、市民不在で勝手にやっているようにしか見えません。

原発都民投票 本会議で否決(東京新聞6/21)

東京都議会6/20本会議中継録画(52分~56分にかけて採決、傍聴人に対して退場の命令)

「原子力の憲法」こっそり変更(東京新聞6/21)

改正宇宙機構法が成立 平和目的限定を削除(東京新聞6/21)