官邸前を埋め尽くした20万人の声(日記)2012/06/30 08:00

官邸前デモ〜道路を埋め尽くす人々
 「再稼働反対!」国会議事堂横から首相官邸前につながる広い道路がみるみる人に埋め尽くされていきます。とにかく、人、人、人・・・幟旗を押し立てる人、プラカードを持つ人、子どもの手を引く人、肩車する人、お年寄、若者カップル、仕事帰りのサラリーマン・・・遠くから見たらきっと何かのお祭りにも見えるかもしれません。こんなデモは初めてです。こんな「道路埋め尽くし型」のデモは40年以上前の学生運動以来見たことがありません。しかも、動員とかでなく、個人個人が集まってきてこれだけの数に膨れ上がり、自然にみんなが声を合わせて「再稼働反対!」と叫んでいる、そんな不思議なデモでした。ほとんどの参加者には主催者が誰とかいう認識はないと思います。一見「烏合の衆」のようですが、だれかに指図されたり、だれかに導かれたりする行動ではなく、みんな自分の意志で行動していると、強く思いました。明らかに新しいスタイルのデモです。
 この日の参加者は主催者側の発表で「20万人!」、現場の私にはとても想像がつきませんが、自分の目の前を見ただけでも「万単位」であることは容易に分かります。日本の首相官邸前を「20万人」もの人々が埋め尽くす抗議デモなどまさに前代未聞のこと。さすがに今回はマスコミ各社もヘリを飛ばして取材したようです。頭上には何機ものヘリが飛び交っていました。昨夜のニュースは見ていませんがどうだったのでしょう。今朝の東京新聞ではもちろん一面トップでした。朝日も毎日もさすがに今回は一面で伝えています。ところが、読売ではまったく一言も載っていません(栃木版)。いくらなんでもひど過ぎます。これでは、チベットのデモを伝えない中国国営新華社通信と同じではありませんか。あまりにも偏ったメディア姿勢には驚きます。読売は原子力ムラの広報部、そんな新聞が読者数日本一とは本当に情けないことです。今回のデモ、おそらく海外では大きく報道されていることでしょう。日本で中国やアラブのデモ大衆行動を見聞きするように。
 「大きな音だね」・・・そのとき官邸にいた野田首相は報道陣の問いかけにこうコメントしたと言います。野田首相にとっては「声」ではなくて「音」なのですね。人々の「声」として耳に入っていないのです。彼にとって、それは単なる「騒音」でしかないのでしょう。こんな首相に国を託していることは悲劇です。
 再稼働に向けて動き出している大飯原発は、明日(7/1)原子炉起動が予定されています。原子炉が動き出せば、日々毎日再びセシウムやプルトニウムを・・・膨大な死の灰を生み出し続けることになります。原発は、瞬間で使ってしまう電気とひきかえに、何十万年も消えない死の灰を作るということを忘れずに。今からでも遅くない、原発を動かすな!すべて廃炉しろ!・・命が大事だから。

コメント

_ nakagawa ― 2012/06/30 12:32

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_ 虎哲徒然日記 - 2012/06/30 19:58

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