7.6官邸前デモ(日記)2012/07/07 15:24

雨に濡れる傘、バックは原子力安全委員会のある庁舎
 "No More Nuclear Rain!" 去年の3月東京には放射能の雨が降りました。二度と再びニュークリアレインが降ることのないようにと、メッセージを書いた傘をひろげて、雨の中のデモに参加しました。昨日(7/6)の官邸前デモ、主催者によると15万人もの人々が集まったそうです。
 地下鉄霞ヶ関駅12番出口を出ると経産省の真ん前に出ます。そこには「脱原発テント村」があります。ここでの抗議行動はすでに300日を超えているそうで、本当に頭が下がります。わずかばかりのカンパをしてバッジをもらい、気合いを入れ直してデモに出発しました。
 「デモに参加の皆さんはこちらです」やけに親切な声がすると思ったら警官でした。カラーコーンと柵にはさまれて並んで進むのですが、なかなか前に進めません。ちょうど原子力安全委員会の入っている合同庁舎横あたりで一歩も進まなくなりました。まだ財務省上の交差点の手前です。道路の反対側にも、中央分離帯上にも、この辺だけでもたくさんの人々がひしめいていました。雨の中ですが、片手に傘、片手にプラカード、そして口々に「再稼働反対!」と叫んでいます。今回もまた、親子連れが目立ちます。幼子の手を引くお母さんの姿が印象的でした。かく言う私も親子連れでしたが。
 とうとう官邸に一歩も近づけないうちに終了時間となりました。後で分かったことですが、この先の交差点は警察によって規制され官邸方向に横断禁止になっていたそうです。今回のデモでは警察はかなり徹底した規制をかけてきました。しかも巧妙に人々を誘導しています。デモ参加者をあちこちで分断して、とにかく官邸前に人を集結させないようにしていました。解散後ですら官邸前方向へは近づけず、離れる方向への一方通行という徹底ぶりでした。
 考えてみれば「官邸前を埋め尽くす」なんてことを国が易々とやらせてくれるはずがありません。おそらく先週あたりまで警察も国もこれだけの参加人数を予想していなかったのでしょう。今後、人々の声や行動を力で押さえつけることになれば、中国やアラブの国々などと同じになってしまいます。政府や政治家たちが聞く耳持たぬ今の状況が続けば、今後ますます市民の直接行動は広がっていくはずです。それにしても、どうしてマスコミ報道機関の人たちは市民の声をもっと取り上げてくれないのでしょう

 今回の官邸前デモの動画をいくつか紹介します。

2012年7月6日の首相官邸周辺デモを60秒で見る動画手前が首相官邸です。

NO NUKES 2012(USTREAM) 官邸前の雰囲気が伝わってきます
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官邸前を埋め尽くした20万人の声(日記)2012/06/30 08:00

官邸前デモ〜道路を埋め尽くす人々
 「再稼働反対!」国会議事堂横から首相官邸前につながる広い道路がみるみる人に埋め尽くされていきます。とにかく、人、人、人・・・幟旗を押し立てる人、プラカードを持つ人、子どもの手を引く人、肩車する人、お年寄、若者カップル、仕事帰りのサラリーマン・・・遠くから見たらきっと何かのお祭りにも見えるかもしれません。こんなデモは初めてです。こんな「道路埋め尽くし型」のデモは40年以上前の学生運動以来見たことがありません。しかも、動員とかでなく、個人個人が集まってきてこれだけの数に膨れ上がり、自然にみんなが声を合わせて「再稼働反対!」と叫んでいる、そんな不思議なデモでした。ほとんどの参加者には主催者が誰とかいう認識はないと思います。一見「烏合の衆」のようですが、だれかに指図されたり、だれかに導かれたりする行動ではなく、みんな自分の意志で行動していると、強く思いました。明らかに新しいスタイルのデモです。
 この日の参加者は主催者側の発表で「20万人!」、現場の私にはとても想像がつきませんが、自分の目の前を見ただけでも「万単位」であることは容易に分かります。日本の首相官邸前を「20万人」もの人々が埋め尽くす抗議デモなどまさに前代未聞のこと。さすがに今回はマスコミ各社もヘリを飛ばして取材したようです。頭上には何機ものヘリが飛び交っていました。昨夜のニュースは見ていませんがどうだったのでしょう。今朝の東京新聞ではもちろん一面トップでした。朝日も毎日もさすがに今回は一面で伝えています。ところが、読売ではまったく一言も載っていません(栃木版)。いくらなんでもひど過ぎます。これでは、チベットのデモを伝えない中国国営新華社通信と同じではありませんか。あまりにも偏ったメディア姿勢には驚きます。読売は原子力ムラの広報部、そんな新聞が読者数日本一とは本当に情けないことです。今回のデモ、おそらく海外では大きく報道されていることでしょう。日本で中国やアラブのデモ大衆行動を見聞きするように。
 「大きな音だね」・・・そのとき官邸にいた野田首相は報道陣の問いかけにこうコメントしたと言います。野田首相にとっては「声」ではなくて「音」なのですね。人々の「声」として耳に入っていないのです。彼にとって、それは単なる「騒音」でしかないのでしょう。こんな首相に国を託していることは悲劇です。
 再稼働に向けて動き出している大飯原発は、明日(7/1)原子炉起動が予定されています。原子炉が動き出せば、日々毎日再びセシウムやプルトニウムを・・・膨大な死の灰を生み出し続けることになります。原発は、瞬間で使ってしまう電気とひきかえに、何十万年も消えない死の灰を作るということを忘れずに。今からでも遅くない、原発を動かすな!すべて廃炉しろ!・・命が大事だから。

6/20国会・都議会・市議会~民主主義の危機(日記)2012/06/21 06:06

傍聴席に向かってブーイングする石原都知事(朝日新聞より)
 ドサクサマギレ、ヒラキナオリ、スルー・・・日本の政治が、危機に対して、ではなく、危機に乗じて!、動いているんじゃないかと思う今日この頃。6/20、この日はそんな事を考えさせるいろいろな出来事がありました。
  その一つ、東京都議会で原発都民投票条例案が否決されました。以前ブログの書きましたが、32万人もの署名による直接請求をかくもあっさり切り捨てた「議会」っていったい何なのでしょう。上の写真は騒然とする傍聴席に向かって「威嚇」する石原都知事です。都民の願いは「私たちの意見を聞いて欲しい」という至極まっとうなものです。代表民主制が行き詰まって、直接民主制も否定されれば、行き着くところは専制ファシズムという危機感を抱かざるを得ません。
  また、国会では原子力規制委員会設置法が可決されました。あろうことか、消費税を巡るドサクサに紛れて「原子力基本法」を書き換え、原子力の「軍事利用」への道を開きました。原子力基本法は原子力の憲法、これまで原子力の研究や利用を「平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に」とした基本法第二条に「我が国の安全保障に資することを目的として」という項目を追加していたのです。自民党の修正要求で入り込んだものですが、何の議論もなしにスルーされました。我が国の安全保障のためと言うのは、詰まるところ北朝鮮やイランの主張と同じ論理です。これと合わせたように宇宙航空開機構法も改正され「平和目的」限定条項を削除、宇宙開発を「安全保障」のために行えるようにしました。これで将来的に長距離核ミサイルを持つ事も夢ではないということです。こんな大事なことが裏でコソコソ決められていました。次の参議院ではしっかり審議してストップをかけることを期待しますが、消費税の話に隠されそうです。
 そして、地元では桐生市の議員除名問題、これについては昨日のブログに書きました。
 6/20だけで、これだけのことが起こっています。もはや、議会制度は機能不全に陥っているように思います。民意をくみ上げるシステムになっていません。国民不在、市民不在で勝手にやっているようにしか見えません。

原発都民投票 本会議で否決(東京新聞6/21)

東京都議会6/20本会議中継録画(52分~56分にかけて採決、傍聴人に対して退場の命令)

「原子力の憲法」こっそり変更(東京新聞6/21)

改正宇宙機構法が成立 平和目的限定を削除(東京新聞6/21)

現在722万人が署名!さよなら原発(日記)2012/06/06 23:04

夜の銀座を歩くナイトデモ
  ネオンきらめく夜の銀座の街をデモ行進するのはちょっと不思議な気分です。今夜(6/6)は、さよなら原発1000万人署名の中間集約報告&原発再稼動反対の集会が都内で開かれました。会場の日比谷野外音楽堂は平日の夜にもかかわらずたくさんの人たちが集まっていました。集会の後、デモ行進に繰り出したのは夜の7時半過ぎです。関西電力東京支社前では再稼動するなと訴え、東電本店前では福島返せと叫び、銀座の繁華街では道行く人たちに原発いらない命が大事と呼びかけました。こんな夜のデモは初めての体験です。
  それにしても現在までに集まった署名の数に驚きます。ステージ上に積み上げられたダンボール箱の山!全国(世界)から寄せられた署名が現在722万2297人!になっています。ものすごい数です。と言っても目標は1000万人ですから、まだまだです。あと280万人!でも、何かやれそうな気がしてきます。集まった署名は国会と政府野田首相に届けられます。署名活動はこれからも続けられます。
  7/16は、いよいよ「さよなら原発10万人」集会。この日はゼッタイ行かなければと思います。首都のど真ん中を10万人が埋め尽くすなんて、この日本ではこれまた前代未聞のことになります。私は10万人の中の1人になりたいと思います。

さよなら原発1000万人アクション
http://sayonara-nukes.org/

脱原発集会:東京で2300人参加 大江さんらもあいさつ(毎日新聞)
http://sp.mainichi.jp/m/news.html?cid=20120607k0000m040041000c

日食、ホルムアルデヒド、レバ刺し、まとめてつぶやき(日記)2012/05/21 19:58

木もれ日もリングに
 やはり生で見る日食は感動します。今朝は学校の屋上で金環日食観察会を行いました。金環食中は周りの景色がくすんで見えるような感じがしました。実際かなり光が弱くなっているようです。明らかに気温も下がり肌寒さを感じるほどです。その時、うすく雲が掛かって、なんとそのまま肉眼でもリング状の太陽を見ることができ、本当の生で金環食を見ることができ本当に幸運でした。
 今日の本番が近づくにつれ、さかんにマスコミに取り上げられてきましたが、気になることがありました。”世紀の天体ショー”と盛り上げつつ、必ず”ご注意”をしつこいくらい流していました。「太陽を見ることは危険です」「日食グラスでも長く見つめない」などなど、番組によっては注意事項の方が長いくらいでした。これでは、危ないことをしているようで気分が萎えます。昨年3月、放射性物質が降っている時に、マスコミはどんな注意をしてくれました?

 3日前、利根川水系から取水する浄水場から基準値を超えるホルムアルデヒドが検出され、千葉県や埼玉県の一部34万世帯で水道が止まりました。一時的にパニック状態で、あっという間にコンビニやスーパーから水が消えました。ホルムアルデヒド混入の原因は未だにわかっていません。今後、流出源が特定されれば水質汚濁防止法で捜査摘発されることになるでしょう。
 気になるのは、「この程度の濃度なら健康に影響ない」「日本の基準は厳しい」「飲み続けたときの発がん性は確認されていない」とのコメントが一部マスコミで流れたことです。どこかで聞いたことのある台詞です。原発事故の後、金町浄水場で水1kgあたり210ベクレルの放射性ヨウ素を検出した時にも、繰り返されたコメントでした。しかも、あの時は210ベクレルのヨウ素が入っていても水道を止めることはありませんでした。(幼児向け飲用制限は100ベクレル/kg)汚染源が分かっているのに、未だに摘発されていません。

 7月から牛レバ刺が”禁止”されます(提供禁止)。病原性大腸菌による食中毒の危険があるからということです。法律で禁止するとは、ずいぶん思い切ったことをやってくれます。国の指導によっても安全性を保証できないから結局禁止となったわけです。お上というのは随分と責任感が強いのですね。じゃあ、内部被曝はどうなんだろう。

 最近の出来事から思うことは、原発や放射能の問題とはえらく違うなということです。国やマスコミの言うことやることがずいぶん違います。どこかおかしい!