生で見て聴いた早川由紀夫教授〜「明るく楽しい放射能リスク学習会」(日記) ― 2012/01/17 20:49
越谷で早川由紀夫教授の 「明るく楽しい放射能リスク学習会」が開かれました。もはやネット上では超有名人の早川由紀夫教授、昨年はツイッターでの”過激”発言で大学当局より処分まで受けていますので、いったいどれだけ”過激”で”怖い”先生なのかと、内心ビクビクしながら参加しました。100人近く入る会場は満員、やはり8割以上は女性、お母さんたちでした。当日は ユーストリームの中継もされています(画像はかなりひどいですが、声は入っています)。
科学者にキャラは関係ないのかもしれませんが、私は早川教授のキャラクターにも興味があります。群馬大学から処分されて妨害されながらも電気を消して 記者会見した様子など拝見すると、どんな人なんだろうとすごく気になっていました。
生で見て聴いた早川教授は実際は決して怖い人ではありません。優しそうですし、茶目っ気があり、クールで、誠実という印象です。パワポを使いながらの話はリズムもテンポも良くてさすがプロです。短いフレーズの言葉ではっきりキッパリものを言うところが、かえって気持ち良いです。
長々と人間性の話などをしてきましたが、実はこういうレベルの話になるところが、この国の悪いところかもしれません。自分で言っておいて勝手に反省していますが、あの時 「早川問題」として騒がれたのが、まさにこういう話でした。人間性うんぬんという話に持っていってしまうことで本質が見えなくなります。
怖いのは早川教授ではなく放射能汚染の事実なのです。それをはっきりキッパリ言うから言葉が鋭く刺さるのかもしれません。科学者として事実に対して誠実な態度を感じました。「私は今どうなっているかを調べて皆さんに教えているが、それで皆さんがどうするかは自分で決めて下さい」という姿勢は誠実な科学者のものです。これに対して、事実を示さずにこうしろと言うのが日本政府のやり方ですから。
さて、肝心な話の中身ですが、ごくごく簡単に紹介します。詳しくは丸ごと ユーストリームの中継でご覧ください。
私としては専門の火山研究の話が面白かったです。過去の噴火の様子が火山灰堆積物から分かるという話や、噴火で火山灰や火山ガスがどのように拡散していくかのシミュレーションなど、結局それが放射能の拡散とフォールアウトの分析に役立っている訳です。早川教授が世に出した 「放射能汚染マップ」の話、原発から放出された放射性物質がどのように流れていったのか、改めて話を聴いて本当にゾッとします。3/15、放射能雲が首都東京の頭上を音もなく流れていたことなど、その当時はまったく知りませんでした。私はその日、クルマで埼玉を往復していました。もしその時に雨が降れば、関東も今の福島と同じになっていたでしょう。
最後に、心に残った言葉を二つ紹介します。
「どんなことしたって人は死ぬんです。死なないために勉強するんじゃなくて、納得して死ぬために勉強するんです。」・・・科学は不老不死を求めてはいないだろうか、死なないことが目的ではないはず。「納得して死ぬ」ことができるかどうか。それが目的では。
「人間は自然には勝てない。いくら気合いがあっても勝てない。愛があっても勝てない。それを知った上で、自然への畏怖を持ってその場から立ち去るしか生き残る方法はない」・・・ここで言う「自然」とは放射能と言い換えることもできます。
早川由紀夫のツイッター @HayakawaYukio
ものすごいツイート量なのでフォローするのが大変ですが、言いたいことのほぼすべてはここで言っています。フォロワー4万人!
科学者にキャラは関係ないのかもしれませんが、私は早川教授のキャラクターにも興味があります。群馬大学から処分されて妨害されながらも電気を消して 記者会見した様子など拝見すると、どんな人なんだろうとすごく気になっていました。
生で見て聴いた早川教授は実際は決して怖い人ではありません。優しそうですし、茶目っ気があり、クールで、誠実という印象です。パワポを使いながらの話はリズムもテンポも良くてさすがプロです。短いフレーズの言葉ではっきりキッパリものを言うところが、かえって気持ち良いです。
長々と人間性の話などをしてきましたが、実はこういうレベルの話になるところが、この国の悪いところかもしれません。自分で言っておいて勝手に反省していますが、あの時 「早川問題」として騒がれたのが、まさにこういう話でした。人間性うんぬんという話に持っていってしまうことで本質が見えなくなります。
怖いのは早川教授ではなく放射能汚染の事実なのです。それをはっきりキッパリ言うから言葉が鋭く刺さるのかもしれません。科学者として事実に対して誠実な態度を感じました。「私は今どうなっているかを調べて皆さんに教えているが、それで皆さんがどうするかは自分で決めて下さい」という姿勢は誠実な科学者のものです。これに対して、事実を示さずにこうしろと言うのが日本政府のやり方ですから。
さて、肝心な話の中身ですが、ごくごく簡単に紹介します。詳しくは丸ごと ユーストリームの中継でご覧ください。
私としては専門の火山研究の話が面白かったです。過去の噴火の様子が火山灰堆積物から分かるという話や、噴火で火山灰や火山ガスがどのように拡散していくかのシミュレーションなど、結局それが放射能の拡散とフォールアウトの分析に役立っている訳です。早川教授が世に出した 「放射能汚染マップ」の話、原発から放出された放射性物質がどのように流れていったのか、改めて話を聴いて本当にゾッとします。3/15、放射能雲が首都東京の頭上を音もなく流れていたことなど、その当時はまったく知りませんでした。私はその日、クルマで埼玉を往復していました。もしその時に雨が降れば、関東も今の福島と同じになっていたでしょう。
最後に、心に残った言葉を二つ紹介します。
「どんなことしたって人は死ぬんです。死なないために勉強するんじゃなくて、納得して死ぬために勉強するんです。」・・・科学は不老不死を求めてはいないだろうか、死なないことが目的ではないはず。「納得して死ぬ」ことができるかどうか。それが目的では。
「人間は自然には勝てない。いくら気合いがあっても勝てない。愛があっても勝てない。それを知った上で、自然への畏怖を持ってその場から立ち去るしか生き残る方法はない」・・・ここで言う「自然」とは放射能と言い換えることもできます。
早川由紀夫のツイッター @HayakawaYukio
ものすごいツイート量なのでフォローするのが大変ですが、言いたいことのほぼすべてはここで言っています。フォロワー4万人!
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