東電株主総会・・・「原発撤退案」否決!東京都も反対2011/06/28 22:34

 9309人の株主が出席して6時間の議論をしても、無駄ですか?怒りと空しさ、そして絶望感。まるで不条理劇です。

 まず、昨日お伝えした東京都の動向ですが、都は脱原発の株主提案に「反対」しました。今年の賛同者は昨年の5%から8%に増えました。もし、大株主の東京都が賛成すれば、10%を超えて、今後の流れに大きな影響を与えたのに、残念です。福島の南相馬市や白河市などは賛成票を入れました。現地福島が原発撤退を望むのに、消費地東京が原発容認(推進)するという関係、それで良いのでしょうか。東京の繁栄が地方の犠牲の上に成り立っているようで納得できません。それにしても、都の議決権行使にあたって、都民の意思はきかれましたか?石原知事は明確に「原発容認(推進)」です。それが東京の民意なのですか?もし知事の言う通り東京湾に原発を作るとしたら、都民は賛成するのでしょうか?

 さて、株主総会の模様を少しだけ紹介いたします。と言っても、私は直接参加していませんので、各局のニュースやライブ記録などから私なりにまとめたものです。今後、直接参加者やメディアからもっと詳しい情報が出てくると思います。
 誠意ある回答なるものにもかすかな期待を抱いていましたが、やはりダメでした。口先だけで「謝罪」しても、反省はありません。天変地異のせいにして自らの責任すら認めていません。あれだけの大事故を起こして世界中に迷惑をかけていて、さぞや低姿勢と思いきや、まったく悪びれた振りもなく馬耳東風の鉄面皮ぶりは、ある意味すごいことです。
 株主からは、「賠償は施しか」、「福島に帰りたい」など切々とした訴えと、「社長自ら福島を除染」、「個人で賠償」など責任追及の声が、本当に切れ目なく続きました。
 最後に、脱原発株主402名による「原発事業からの撤退」の提案が採決され、挙手を数えることもなく「反対多数で否決」とされ、その直後に閉会となりました。

 ライブ記録を読んでいてかつて自分が参加した時の光景が浮かんできました。どれだけ議論したって、どれだけ訴えたって、初めから結論は決まっています。事前に出された議決権行使書と委任状の数が初めから総会出席者の過半数を超えています。ということは、すべての採決は、議長の思い通り。

 株主総会の中身を多くのメディアが取り上げて、世に知らしめてください。脱原発の訴え、そして東電のひどさを。それがせめてもの総会開催の意義です。私たちも注目しています。

今回の株主総会の中身に付いては、各局のニュースの他、こちらを参考にしました。 SankeiBiz【株主総会ライブ】東電 (かなりの長文です)

「原発撤退案」東京都は反対、南相馬市、白河市は賛成