原発危機を考える

　発売当日、駅の売店で買いました。いつも月曜発行なのに変だと思ったけど、編集部ががんばったのですね。オブラートに包んだ報道か単に煽るような報道か、どれを見たら良いのか訳の分からない中で、アエラには実にきちんと書いてあります。地震発生からわずか１週間ほどでこれだけの内容をまとめた編集部に敬意を評します。表紙の写真やタイトルから「恐怖心を煽る」と非難を浴びていますが、内容をじっくり読めば「きちんと恐怖する」ことこそ必要だと理解できるはずです。
　現時点で私たちが一番知りたいのは、放射能が来るか？、どうしたら良いか？ということです。そして国はそこのところを一番隠しています。国はすでにスーパーコンピュータで「放射能拡散予測」を行っています。でもその結果は隠しています。「知らせないで『信じなさい』という理屈が通じると考えるのは、先進国では日本ぐらいだ。今の人間はリスクを知って自分で判断したいと思っている。」という言葉にまったく同感です。

目次を紹介します。
原発が爆発した
核：東京に放射能が来る
原発難民：脱出者怒りの告白「被曝の説明一切なし」
組織：「東京電力」コントロールを失った組織
情報：放射能拡散予測　IAEAには見せて国民には「隠蔽」
知識：被爆したらどうしたらいい？放射能詳細Q&A20
心理：「放射能疎開」が始まった
立地：全54基「原発列島」マップ
経済：原発恐慌と日本経済破綻
メカニズム：大震災の構図「連鎖災害」で街が壊滅
告：海沿い「廃墟の街」慟哭のルポ
以下略