原発危機を考える

　妻と長女が３日間の関西旅行から帰ってきました。娘はこの間ものすごく落ち込んで仕事に行く以外は家にこもっていました。私があまりに原発と放射能のことをエキサイトして語ったせいかもしれません。雨に濡れるなとか外出は控えようとか、もしもの時はどうやって逃げるかとかいろいろ言い過ぎたかもしれません。長女はチェルノブイリ事故の半月前に生まれています。このことがきっかけで反原発運動を始めた訳ですから、ちょっと私の思い入れが強すぎたのかもしれません。そんな訳で精神的にかなり落ち込んでいる娘の気分転換をかねた関西小旅行でした。
　京都では関東方面の客でごった返していたそうです。街はGSの行列もないし、どの店も品物はあるし、電気もついているし、電車も動き、夜も明るい、いつもの何も変わらない日常の風景だったといいます。そこにいるとどこで災害が起こっているのか不思議だったそうです。彼女たち、旅行中、新聞もテレビも見ず地震の話も一切しなかったと言います。親子で楽しんで明るさを取り戻し、そして今日東京に帰ってきました。明日から仕事です。関西もそんなに遠いとは思いませんが、それでも外側の世界があることを知ったのは良いことだと思います。
　東京も関東全体がすでに被災地になりつつあります。暗い街、人通りが減り、品物の消えた店、毎日発表されるの放射能値、ついに水からも放射能。外国人の友だちはもうほとんど出て行ってしまいました。いつまでも放射能の影におびえながらの生活にはとても耐えられないのが普通の人間です。明るい笑顔で安心して暮らせる普通の街に戻すため、いったどうすれば良いのだろう・・・
　私もずっと仕事です。どこか上の空です。