「説明会」はアリバイ作り&ガス抜き2011/06/27 21:23

ネット中継された「説明会」
<私の感想>
 結局、これまで長年繰り返されてきた「安全を確認しました」「安全です」のオンパレードです。残念ながら、初めから「再稼働ありき」の「県民説得会」です。しかし、県民参加者の方々はなかなか鋭い質問をされていました。ほとんどの参加者が再稼働に対して疑問の声を上げていました。これに対する国側の回答は、答えているようで答えていなかったり、「大丈夫なように作っているから大丈夫」「安全を確認したので大丈夫」というようなレベルの答えが目立ちました。例えば、前回ブログで取り上げた「中性子照射脆化」に関する質問も出ました。それに対する答えは「九電がチェックして大丈夫としているので問題ない」というものです。
 そもそも、国の福島原発事故に対する認識は、「今回の福島原発の事故は、最大15mもの津波で非常用発電機が停止し、すべての電源が失われた結果である。(それさえなければ事故にならなかったはず)」、「津波到達前まではすべての安全機能が正常に作動していた。」というのものです。
 したがって、緊急安全対策は、電源喪失に対する備えがメインです。これだけの大問題になっているのだから、さぞかし緻密かつ膨大な対策が立てられるのかと思いきや、これだけ?と拍子抜けするほどの中身です。
 それもそのはず、こんな短時間でまとめられるはずがありません。国が指示した緊急安全対策は3月30日に出されています。それを受けて九州電力が安全対策をまとめたのは4月19日です。余りにも早いと思いませんか。その頃、国は、やっと「レベル7」を認めましたが、まだ「メルトダウン」を認めていませんでした。事故原因の究明どころか事故の状況すらよく分かっていない時に、根本的な安全対策など立てられはずがありません。事故原因を「電源喪失」だけにしておいて、「電源車の確保」あたりで手を打とうとする姿勢が見え見えです。耐震設計の見直しなどしていたら、再稼働できませんから。

 結局は、再稼働を急ぐ国がアリバイ作りのために行った「ショー」です。県民の意見を聞いているようですが、実は、言わせているだけで、一番大事なところには答えていません。一種のガス抜きともいえます。

 今後の動きで気になるのは、古川佐賀県知事のコメントです。 玄海原発緊急安全対策県民説明番組放送を受けての知事インタビュー

 県主催の「説明会」を開く考え表明  玄海原発の説明会、県も開催=佐賀

 見切り再稼働をさせないために、まだまだ、目が離せません。

コメント

_ petsunko ― 2011/07/07 12:20

何があったのか、玄海町長が原発再稼動の了承を撤回しましたね。原発がこれほど危険だと騒がれてる中、強行姿勢をとっていたにも関わらず、この変わり身は一体何なのでしょう?でもひとまず安心しました。。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110707-00000305-yom-soci

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