福島原発の上を台風が通過2011/09/21 22:16

 台風15号は福島原発のほぼ真上を通過したようです。大きな影響がないことを祈ります。
 大雨の影響で2〜4号機の建屋内にたまった汚染水の水位が上昇したり、6号機(停止中)のタービン建屋地下に毎時4トンの漏水がみつかったり、1、2号機建屋内に雨漏りが入ったり、といったニュースが入っています。
 外からこれだけ自由に水が入ってくるということは、高濃度汚染水や高レベル汚染エリアが外の世界とオープンにつながっていることを意味しています。外から入ってくるということは、中からも自由に出て行くことができるわけです。
 今の状態は、おそらく地下水の大きな流れの中に原発の入った巨大なコンクリート箱が埋まっているような状態です。そのコンクリートは40年を経て老朽化している上、大地震でそこいら中にに亀裂が入っていると考えられます。水はそれらの隙間を伝わって出入りしていると考えられます。
 爆発で吹き飛んだ建屋上部は空につながっています。そこから、雨風が吹き込んで、それがまた最終的には汚染水となって溜まる。建屋上部の燃料プールなどは露天風呂状態となっています。温度が上昇すれば猛烈に湯気を上げます。空気の方は水より出入り自由なうえ、目に見えませんからもっと厄介です。
 台風の大雨が降れば原発周囲の高レベル表面汚染をある程度洗い流します。その水はどこにいくのでしょう。水しぶきは強風に乗って遠くまで拡散してくことでしょう。
 福島原発の危機は原子炉の中身と私たち人間が暮らす外の世界とが完全につながってしまったということです。いまだに毎時2億ベクレルの放射能が漏れ出ています。国や東電は年内に「冷温停止」などと、あたかも収束に向かっているような言い方をしています。だいたい原子炉の中がどうなっているのか分からないで何を寝ぼけたことを言っているのですか。核燃料がどこにあるのか分からないで核燃料の温度が分かるのですか。
 冷温停止のまやかしについてはまたあらためてお話ししたいと思います。
 台風の去った後、地震がありました。福島は東海は、とすぐに心配しなければならない、こんな生活はもうごめんです。

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