「プルトニウムは飲んでも安心」大橋弘忠・東大教授(2005プルサーマル公開討論会)2011/08/03 07:58

大橋弘忠東大教授
 先日、児玉龍彦・東大教授の訴えを掲載したばかりでこのような動画を掲載するのが憚られます。

 やらせメール事件が騒がれ、すでに5電力に広がっています。このような動員や依頼は昔から繰り返されてきました。そのなかに、玄海原発のプルサーマル発電導入をめぐる動きもあります。2005年10月、玄海町で開かれた「プルサーマルシンポジウム」。九州電力はこのときの動員を認めています。さらに、同年12月に開かれた佐賀県主催の「プルサーマル公開討論会」においては、なんと参加者の半数近くを関係社員が占めていたとのことです。その流れを受けて佐賀県の古川知事が同意し、全国初のプルサーマル導入に至ったのでした。(プルサーマル:再処理で取り出したプルトニウムをウラン燃料に混ぜて発電する方法)
 その「プルサーマル公開討論会」では、推進する立場から大橋弘忠東大教授、反対する立場から小出裕章京大助教がパネリストとして登場しています。この動画はその時のものです。その中で、大橋弘忠東大教授が「プルトニウムは飲んでも安心」「我々専門家は水蒸気爆発など夢にも考えていない」などとせせら笑いながら発言したことは有名な話です。
 今更、この動画リンクを掲載しようと思ったのは、電力会社や国の世論操作が問題になっているからです。プルサーマル運転を認めさせるために推進側がやってきたことを再確認したいと思ったからです。関係社員が半数を占める会場で演じられた推進への「通過儀礼」。民主主義のスタイルを偽装した「プロパガンダ」。この動画を見ると本当に怒りが込み上げてきます。

 古川知事は、公開討論会後のインタビューで、「私の印象として、公開討論会をやる前と今とを比べると、プルサーマルの安全性ということについて言えば、理解が深まった」と言っています。もっとも、今回のやらせ問題では知事自身が推進派だったことがバレています。

2005年12月「プルサーマル公開討論会」から抜粋、”雲隠れした「プルトニウムは飲んでも安心」の大橋弘忠”
http://www.youtube.com/watch?v=6byKIUiuBcg

プルサーマル公開討論会終了後の知事インタビュー
http://saga-genshiryoku.jp/plu/plu-koukai/touron-051225-chijiinterview.html
プルサーマル公開討論会のアンケート結果について
http://saga-genshiryoku.jp/plu/plu-koukai/pdf/051225_plu_touron_enquete.pdf
公式記録:プルサーマル公開討論会(佐賀県)記録映像全体はこちらにあります。
http://saga-genshiryoku.jp/plu/plu-koukai/

九州電力 プルサーマルシンポに「動員」(しんぶん赤旗7/30)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-07-30/2011073015_02_1.html
動員要請:九電も社員や取引先などに(毎日新聞7/31)
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110729k0000e040081000c.html