やはりメルトダウンしていた!2011/05/12 20:20

福島第1原発1号機の図面
 今日、驚くべき発表がありました。東電によると「1号機の炉心は、ほとんど空焚きになって、燃料の大部分は溶融し、一部は格納容器に漏れ出た」ということです。 (時事通信)これは、まさしく「メルトダウン」!、世界中を震撼させるニュースです。今頃になって、なぜ分かったと言うと「水位計を調整したら、水がなかったことが判明」したからだということです。一方、東電や国は温度計データから、冷却はできているとみて、原子炉は安定していると言っています。これだけ計器の異常が頻発しているのに、温度計は信じるのですね。 4/11に1号機の放射線量増加について書きましたが、この時も計器の故障ということで、結局それ以後現在まで1号機の 放射線量のデータが表示されていません。はっきり言って、今この瞬間も原子炉がどうなっているのか、まったく分かりません。(3号機では、 温度が上昇し続けています。)
 すでに1万トン以上の水を入れているのに、水がないとは、水はどこに?圧力容器はすでに穴だらけで水がたまらない。格納容器にもほとんど水がたまっていないようです。とすると、かなりが建屋内に漏れ出していることは結果からみて明らか。さらにその水はどこに行ったのか?水は低いところに流れて行き、低いところに溜まり、放っておけば最後は海に流出するしかありません。
 今日、枝野長官が謝りました。(産経)高濃度汚染水が、また海に流出していました。(これは3号機らしい)後から分かったと言っていますが、状況からして、注水を続ければ海に流出することは予想していたはずです。これまでの放射能拡散予測だって事前に予測しながら、国民には黙っていて、後から発表するということを繰り返しているので、信用できません。
 さらに、タイミングを合わせたように、フランスのアレバ社のニュースも入ってきました。 日テレニュースアレバは世界最大の原子力企業です。六ヶ所の再処理工場もアレバも技術を導入しています。サルコジ大統領直々にアレバの社長を伴って日本に飛んできたのは、汚染水処理プラントの売り込みだったのかもしれません。 (余談ですが、アレバの福島原発事故解説チャートはとても分かりやすい)

 毎日、ニュースが多すぎて、とても整理できません。しかし、物事には流れのようなものがあります。私たちにはよく分かりませんが、国や東電は相当「先」のことまで考えて、いろいろなことをやっているし、言っているのだと思います。いったい、どういう「先」を考えているのか、そこを明らかにしてほしい。